こんにちはKen(@bootsfreak)です。
今回は映画の中の革靴 Ryder3編です。
007の新作「NO TIME TO DIE」の公開延期が決定してしまい、ショックを受けている007ファンも多いのではないでしょうか。
僕の残念にしている一人です、、。
この記事は、007シリーズの最新作「No TIME TO DIE」を楽しむことや、007シリーズ作品をもっと楽しむために、主人公ジェームズボンドが映画で着用している靴にフォーカスして紹介する記事です。
今回は2006年に公開されたダニエルクレイグがボンド演じた2作目「慰めの報酬」で着用しているRyder3を紹介します。
Church’s Ryder3とは
Ryder3とは
Ryder3はChurch’sのラスト81を使用した英国的な丸みとぼってり感が魅力な靴です。
靴のシルエットが丸みを帯びているため、ストレートデニムなどシルエットが太めなボトムスとも合わせることができるの万能な靴です。
アッパーについて
Church’sが使用しているスウェードはカストロスウェードという非常にきめ細かくソフトな質感のスエードを使用しています。
カストロレザーは非常に退色しにくく、足馴染みも早いのが特徴でEdward GreenやJHON LOBBなど名だたる高級ブランドが使用しているタンナーのものです。
ラストについて
Ryder3にはラスト81が使用されています。
81は1970年代、いわゆる旧旧チャーチ時代から使用されているラストであるため、靴ブランドとして長い歴史を持つChurch’sのバックグラウンドを感じることができると思います。
製法について
グッドイヤーウェルト製法で製造されています。
しかし、ウェルトがアッパーに覆い被さるように設計されているため、英国靴の耐久性を保持しながらもイタリア靴のようなスタイリッシュさを持ち合わせています。
しかし耐久性が高い反面、注意点もあります。
頑丈に作られているため新品の状態では非常に硬く、足に馴染むまで時間がかかります。
マッケイ製法の靴などと比較するとその差は歴然ですが、耐久性が高い分、じっくり時間をかけて靴を育てることができるのもグッドイヤーウェルト製法の靴の魅力の一つです。
ソールについて
Ryder3のソールにはダイナイトソールが使用されています。
ダイナイトソールは悪天候でも滑りにくいグリップ力が特徴です。
底面に施された凹凸は、歩行時に最適のグリップ力を生みだしてくれるためレザーソールの靴と比べるととても歩きやすいです。
高いグリップ力を実現しているにもかかわらず、外観上はフラットなため洗練された英国紳士靴の外観を損なわない。まさに縁の下の力持ちといったソールです。
映画では南米の暑い地域で使用されているので、もちろん春夏にも使用可能です。
映画の中のRyder3
映画での登場シーン
慰めの報酬の作中でボンドがスーツ以外のシーンは基本的にRyder3を着用しています。
なので映画全編を通してRyder3を着用していることが確認できます。
特に象徴的なのは、本作品におけるボンドガールであるカミーユと対面するハイチでのシーン、映画のラストで本作品のヴィランであるグリーンと対決するために砂漠のホテルに乗り込むシーンです。
スタイル
ハイチでのシーンは白のロングパンツと黒のジャケットにRyder3を着用しており、全体的にシンプルにまとめられており、靴が映えるスタイルだなと感心してしまいます。
ベネズエラでのシーンはハイチでのシーンとは異なり、ストレートジーンズにチャッカブーツを着用して、トップスにはポロシャツ1枚というシンプルなコーディネートです。
服装はハイチのシーンと異なりますが、共通している点はどちらも靴を映させるコーディネートだなと思います。
もちろん、靴以外もトムフォードなど名だたる有名ブランドを服を衣装として使用していますが、本作品は同じ靴を着用しているシーンが極端に長いなと感じるので、衣装担当さんが靴にこだわりがあったのかな?とも思ったりします。
まとめ
本作品を最後にクレイグボンド作品では靴の衣装提供ブランドがChurch’sからCrockett&Jonsに変更されており、007作品でChurch’sを見ることができないので、そういった意味でもこの作品は貴重かなと思います。
是非皆さんも靴に注目して「慰めの報酬」をご鑑賞ください。
そして「NO TIME TO DIE」を楽しみましょう。